先日の塩の話題の続きです。
正常な血液には0.85%の塩分が含まれていています。
この時のph(ペーハー)は理想値とされる7.4の弱アルカリ性。
しかし、減塩食を続けたり水飲み健康法などで水を飲み続けるような生活をしていると、血液の塩分濃度は0.85%という正常値を保てなくなり、phが7.4より低くなります(弱アルカリ性→酸性に)
これが俗に言われている【酸性体質】のはじまりです。
疲れやすい、集中力の低下、情緒不安定、無気力、肌荒れ、肌が痒い、頭痛、肩こり、糖尿病、高血圧、動脈硬化・・・。
これらの現代病は酸性体質の代表とされ、ネットで【酸性体質】と検索すると、これでもかというほど症状が出ています。
では、このような酸性の体質にならない為に、1日にどの位の塩を摂取すれば理想の塩分濃度0.85%を保てるのでしょうか?
成人が必要とする水分は、食事から補給するものも含めて1日に平均1.5L~2.5L。
この1.5L~2.5Lの水を、血液中の塩分濃度と同じ(0.85%)にするには、1日に12g~21gの塩が必要だという計算になります。
えっ!?そんなにも塩を摂って大丈夫なの??という声が聞こえてきそうですが、これが体内を弱アルカリ性に保つのに必要な塩の量となります(‥!
風邪をこじらせて体力が低下している患者や手術を控えた患者の体力をつけるためリンゲル液を点滴しますが、このリンゲル液も血液と同じ0.85%の塩分濃度で、口から食事ができないような患者には1日に2L~3Lを点滴します。
塩の量でいうと1日に17g~25g。
これって何だかおかしいと思いませんか?矛盾を感じませんか?
普段は減塩を勧めている医師が、体力の弱っている患者に20gの塩を点滴しているのですから…。
1950年には20gを越えていたといわれる日本人の平均塩摂取量ですが、現在では戦後からの減塩キャンペーンの成果(?)もあり、成人の塩の摂取平均は約11gと一昔前の半分にまで落ち込みました。また、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」には食塩摂取量の目標値があって、男性は1日 9g未満、女性は7.5g未満と更なる厳しい減塩を勧めています。
WHO国際高血圧学会や日本高血圧学会のガイドラインではナント6g 未満を推奨しているとか。
この考えが正しいのか、それとも減塩が正解なのか、私にはまだ解りませんが、昨今の行き過ぎた減塩志向にはかなりの違和感を感じています。
みなさんはどうでしょうか?
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