ピカピカのホウレンソウと、虫食いだらけのホウレンソウ

無農薬栽培と現実

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昔のブログを読み返していると、「北の国から’98時代」を観たときの感想がありました。
かなり以前の記事ですが、なるほどなぁ…と感じるものがあったので転載します。
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昨日の休日は母の誕生日会に奈良の実家へ行ってから大阪に戻り「北の国から’98時代」を部屋で観ました。14年前にリアルタイムで観たドラマです。
その時は今のように野菜や農業に対して関心があったというわけではなく、改めてこの作品を観てとても新鮮に楽しめました。
ストーリーは田中邦衛が扮する黒板五郎と、五郎のファミリーを描いた物語です。

この「’98時代」では黒板家の物語の他に大きなテーマ(視聴者への問いかけ?)があり、農薬を使わない野菜作りを志す農家と、農薬を使いながら大規模な栽培を目指す農家の立場の違いが描き込まれています。
土への影響を考え五郎の指導のもと、農薬や化学肥料を使わず炭焼きや木片、生ごみで作った堆肥で土作りをし、5年目にしてようやく畑にミミズが戻ってきたと涙する青年。一方、無農薬栽培をしている青年の畑の隣で営農している草太(岩城滉一)からは、農業を甘くみるな、夢のような事をいつまでも言わず農薬を使え、農薬を使って効率よく大規模化していかなければ土地の広い北海道では農業はできない、と、強く諌められます。
そんなある日、青年の畑に疫病が発生します。その事を知った草太は他の畑へ被害が広がるのを恐れ、5年の月日かけて土つくりをした青年の畑に農薬を散布…。
リアルタイムで見ていた14年前はこのシーンを、草太はなんて冷酷なことをするんだと思って観ていましたが、今なら草太のやった事も賛否はともかく理解できるような気がします。いくら手間をかけ、お金をかけ、時間をかても、収穫をしてお金にしなければ家族は養えず、機材を買うためにした借金すら返すこともできなくなるので誰もが必死です。
自分の畑を守るために鬼の形相で農薬を撒く草太。その光景を唖然と眺めるしかない青年。
青年はその後、無農薬の野菜作りをしている5年間にためた借金が払えなくなり、畑と機材を残して村を追われるように出て行き離農。効率を求めて大規模経営を突き進んでいた草太も急激な拡大路線による人手不足がたたり、雪の中で1人作業中にトラクターの下敷きになって死んでしまいます。どちらにしても悲惨な、でも現実に起こり得る話に考えさせられます。
物語で草太は言います。
『東京の人に、ピカピカのホウレンソウと、虫食いだらけのホウレンソウ、ふたつ(同じ値段で)並べたらどっちを買う?』
北の国から’98時代
皆さんも時間があれば是非ご覧になってください。
オススメです♪(^。^) 

無農薬栽培と現実

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店主が生まれ育った大阪長居の街で、土壌や環境に優しい有機や無農薬などで栽培された野菜を販売しています。地元関西の農家さんを中心に全国から集まる、個性あふれるエネルギッシュな野菜を、収穫したての鮮度でお届けしています。